2011年04月20日

review:木本圭子個展 dimension rendez-vous《3/24》

review:木本圭子個展 dimension rendez-vous《3/24》

木本圭子個展 dimension rendez-vous
art space kimura ASK?P
東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビルB1F
03-5524-0771
3/17(木)〜3/26(土)日休
11:30〜19:00(最終日:〜 17:00)
木本圭子110314.jpg

Keiko Kimoto solo exhibition "dimension rendez-vous"
art space kimura ASK?P
3-6-5-B1F,Kyobashi,Chuo-ku,Tokyo
03-5524-0771
3/17(Thu)-3/26(Sat) closed on Sunday
11:30-19:00(last day:-17:00)
Google translate



NTT-ICCでのオープンスペースで初めて木本圭子さんのクリエイションに触れたのですが、有機的に散りばめられる微細な粒子が織り成す情景は、ひとつの画面のなかでの密集と拡散とのバランスがなんとも絶妙で、加えて有機的でありながらもそこからそこはかとなく漂い来る緻密な計算に基づいた論理性におおいに魅せられ、そこから得られるイマジネーションの広がりにも感じ入った次第です。またそのときに発表されていた、実にゆっくりと動く映像作品にも、そのときに観た限りでは変化がほぼ分からないにも関わらずそこで起こっている悠久の変容に馳せる想いもまた堪らなかったり。。。

久々に、そしてまさにこういったクリエイションにふさわしい新しくできたこの空間で木本さんの作品を拝見でき、そこで提示されていた情景にもまた唸らされました。
暗闇のなか、細長い台上に置かれるクリスタルのキューブ。ひとつひとつの収まる空間のなかに、粒子が三次元で配置されて、これまでと行われていることは同一線上にあるものの、視覚的にはおおいに異なるアプローチで独自の展開による理知に富んだ世界が繰り出されていました。


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緊張感に満ちた、澄んだ世界がおさめられたキューブ。
細微なドットが形成していく弧は繊細な優雅さを極めます。


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LEDの白い、もしくは青い明かりを当てられて、ちいさな空間に浮かび上がる粒子による理知的な紋様はきらめきも獲得し、これまで思い描くことのなかった新鮮で斬新な美しさをもって迫ってきます。


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これまで平面として、モニターのなかで展開されてきたドットの情景、それをことロールする際に入れ込む遠近感透明のキューブのなかで展開することによって、それらが本来持ち合わせる三次元性を表現することに挑まれた作品なのだそう。木本さんの説明でなるほどと思ったのですが、渡り鳥の群れが飛ぶときに組まれる編隊をさまざまな角度で眺めると見る位置によって見え方が違うのと同じように、この作品でもひとつのドットの配置構造をそれぞれの角度から観ることを可能にすることでその表情の無限さを引き出す、というアプローチにも感嘆。ひとつのキューブを観る面を変えながらしげしげと眺めて、そのなかにあるものは同じであるのに全く異なる情景が実際に現れるのは興味深く、そしてイマジネーションもおおいに刺激してきます。


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奥のスペースでは、映像作品が。
こちらがまた、一度見始めるともう釘付けに。。。

ある計算式に基づいて画面上のドットを動かしていき、そこに引き起こされる動きにぐんぐんと引き込まれ、そして瞬間瞬間に現れるシャープな美しさと優雅さに魅せられます。
白い画面に黒の粒子の群れが蠢く場面では、あたかも水墨画のような渋みも彷彿させるような静寂感が紡がれていきます。ふわりと現れる粒子が画面のなかで漂い、流れて豊かな濃淡がそこに導き出されます。


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一転して黒地に白のシーンでは、映像のなかで展開される情景にいっそうの奥行きが強く感じ取れ、粒子の群れの動きはよりダイナミックな蠢きとなって現れます。
虚空のなかで舞う粒子の群れ、闇に浮かぶ点そのひとつひとつの輝きにも魅せられ、そしてスケール感もよりおおらかに展開されているように思えます。


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すべての情景のまえに計算、理論があり、そこに感覚的な要素は注がれていは入るものの、むしろそれに基づいての有機的な感触がなんとも興味深く、また抽象性に満ちた世界観でありつつ全てが数値に置き換えられる、もとい数値が先にあってそれによって導き出されているものであることに感じ入ります。
叶うものであればひたすらその変化を眺めていたい、そこから得られる知性への刺激と感覚的なイマジネーションに広がりに浸っていたいと思える世界観です。


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posted by makuuchi at 06:33| review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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