2011年04月11日

review:天明里奈展 willowy《3/24》

review:天明里奈展 willowy《3/24》

天明里奈展 willowy
GALLERY b.TOKYO
東京都中央区京橋3-5-4 吉井ビルB1F
03-5524-1071
3/21(月)〜3/26(土)
11:00〜19:00(最終日:〜17:00)
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Rina Tenmyo "willowy"
GALLERY b.TOKYO
3-5-4-B1F,Kyobashi,Chuo-ku,Tokyo
03-5524-1071
3/21(Mon)-3/26(Sat)
11:00-19:00(Last day:-17:00)
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階段を下りてまず目に届けられる女性の肖像。
穏やかな女性のレリーフを漆の独特の沈む艶で表現して、また造形自体から漂う静かな緊張感も相まって、その深みに惹かれていきます。


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前回の個展も印象に残る天明里奈さん。漆芸で表現するたおやかな世界は、そこに技巧の向上がもたらされることでいっそうの深遠さが持ち合わせられ、よりその気配に艶かしくも凛とした臨場感が紡ぎ出されているように思えた次第です。

壁面に展示された漆黒の作品。
抽象的な造形でありながら、バレエダンスを舞う女性の姿を捉えて動きを巧みに抽象化し、その美しい曲面で構成されるかたちにしっかりと動きのイメージが備えられていることに魅せられます。


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そのかたちを眺めているだけで想像も膨らんでいきます。
隣り合う面とで提示されるエッジのおおらかな曲線、ぐっと深くターンして得られる鋭い弧など、ひとつひとつのかたちが織り成す動きのダイナミズムは艶やかな漆黒によって仕草のひとつひとつに緊張感ももたらされ、刹那的な気配も導き出されているように思えてきます。


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前回の個展でも発表されたシリーズ、今回は可動する関節部分がなく、造形の美しさ、艶かしさがいっそう鮮烈且つ深遠に提示されていました。
ほっそりとした体躯、その過剰さはジャコメッティの創造した像にも通じる繊細な緊張感を備え、しかしすうっとひとつのおおらかな流線型に沿うような微妙な体幹の弧が天上へと浮かび上がっていくような神々しい気配もそこに生み出します。
そしてほっそりとした身体とは裏腹に、細い首で支えられる膨らんだ頭部。そこに浮かぶ表情のほんのりと淡い愁いを帯びた感じが、漂う気配に大人びたやわらかな深みをもたらします。


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静かな佇まいはしっとりと空間に作用していきます。
どこか寂しげにも感じられるその細い身体。薄く浮かぶ肋骨の様子など淡く悲しげな響きを奏でます。やや俯くやさしい顔面、据わる目と閉じられた口元も言葉にならない何かを静かに語りかけてくるような印象を淡々と届け、それらが関わり合って紡がれるひっそりとした雰囲気に包み込まれていきます。


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その造形や色合いの美しさにも感じ入ります。
肌の色を再現することで得られる臨場感は、あたたかな風合いの表面の質感でやさしい気配となってその空間を満たしていきます。
細い身体を成すかたちはひたすらに繊細で、腕や脚までが再現されていなくてもその伸びる四肢へのイメージが自然と浮かび上がってきます。体全体を使ったおおらかな仕草がその緩やかで凛としたシルエットから放たれます。


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立体作品ならではの、さまざまな角度によって得られる表情や仕草のバリエーションの豊かさにもおおいに魅せられます。
そして立体作品3体を俯瞰したときにそれぞれの佇まい、それぞれに醸し出す気配がひとつの空間のなかで作用し合い、いっそうの独特の緊張感が提示されていたようにも思えます。


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posted by makuuchi at 07:04| review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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